自主映画の作り方 撮影編

昨日のエントリーの続きです。

今回は撮影編です。

※この記事もかなり古2012年12月現在の現状に即していません。
こちらの記事も合わせてご覧ください。
「自主制作映画の作り方 撮影レポート」

http://undersiege.blog112.fc2.com/blog-entry-142.html

自主映画製作のフロー
1.シナリオを書く

2.ロケハンする

3.カット割を決める・絵コンテを書く

4.オーディション・役者を集める

5.役者を集めて本読みをする

6.クランクイン

7.色々トラブルが起きる

8.クランクアップ

9.編集

10.上映
 
6.クランクイン。撮影について
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■カメラについて。
まずはカメラがなければいけません。
僕が使っているのはDVX100というカメラで
ちょっと古い機材ではありますが24Pのシネライクモードが
ついている名機です。

一応説明ですがビデオとフィルムは1秒間のフレーム数が違います。
ビデオ動画は1秒間30フレームですが、フィルムは1秒間24フレームです。
24フレームでやれると何がいいかというと
キネコ(ビデオをフィルムに焼きなおすこと)する時に
30フレームのものを24フレームに直すと画質が劣化しますが
元々24フレームで撮影しておくと画質が劣化しないということです。
まあ、フィルムはお高いので僕はやれませんけど。

ただし、フィルムにこだわりがある人の場合
全部フィルムで最初から撮ると
予算が非常にかかりますが
24フレームで撮って全部編集してからキネコすると
費用を抑えられるということから画期的だったようです。

ついでにフィルム撮影について言っておくと
フィルムには8mmフィルム16mmフィルム35mmフィルム
があり、商用映画は大体35mmで撮られています。
当然「じゃあ自分も35mmで」となるわけですが
それよりワンランク下の16mmでも1リール(2分30秒くらい)
につき現像代だけでもだいたい1万円ぐらいかかります。
ちなみに35mmだと2時間の尺で1000万ほどかかるようです。

それでも自主映画でも16mmフィルムで頑張っている人は
未だいるということだけは言っておきます。

邦画界の俊英、石井裕也監督が16mmフィルムで
撮った自主映画『剥き出しにっぽん』PFFで入選し商用映画の世界へ。
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■三脚について

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三脚は何でもいいといえばそうですが
ビデオ用の物を使ったほうがいいです。
写真用とビデオ用の三脚の違いはパンニングにあります。

ビデオ用のものはティルトやパンがスムーズに出来るように
作られており、これがあるとないではかなり違います。

僕はLIBECのビデオ用三脚を使用しています。
ただし、ビデオ用の三脚の方がお高いです。

■その他

室内撮影時には画角をとりきれないことがあるので
ワイドコンバージョンレンズ(通称ワイコン)は必須です。

ワイコン。画角が広くとれるようになります。

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また、移動撮影したい時ですが
レールを敷けるだけのお金と人手があるなら
専用のドリーを、無理なら台車でいいと思います。
台車でやる場合はぶれないようにウェイトを乗っけてあげることも大事です。

僕の場合はスタビライザーを使ってブレを抑えて
手持ち移動しています。
ステディカムよりも扱いが難しくなく
かつ、安いのでかなり重宝しました。
僕が使ったのはこれです。
http://www.system5.jp/products/detail20986.html

■照明について
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照明は暗いところでとりあえず明るくするために
使用する以外に奥から焚いて被写体に立体界を出すためにも使用します。

基本的な考えとして3灯照明というものがあります。
3つはキー・ライト(メイン光源)、フィル・ライト(抑え)、
バック・ライト(逆)からなり
キーライトがメイン(屋外だったら太陽光ですね)
フィルライトはキーライトでつき過ぎた陰影を抑える役割
バックライトはエッジ(輪郭)を立たせるために使用します。

3灯照明とライト位置の名称。
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ただ3つも用意できない場合は状況に応じて
やり方を考える必要があります。

たとえは野外のナイトロケの場合は
電源を用意するのが困難です。

ゼネレーター(発電機)があれば野外でも電源を取れますが
音が目茶目茶でかいので、撮影場所から離してあげないと
録音に支障をきたす上、近所から苦情がきます。

そういう時手持ちのバッテリーライトや
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シネキンライト(特大のバッテリーライト。超重い)
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を使用することになりますが、シネキンはレンタルでもお高い上に
(使えないことはないですが)
機動性が悪い・バッテリーの持ちが悪い・扱いが難しいの三重苦です。

ですのでバッテリーライトしか使えないことも多々あります。
そんな場合はレフ版かなんかで照明をバウンス(反射)して使います。
バウンスさせると光源がわかりずらくなるので
とりあえずごまかすことが出来ます。

ただし、それでも引き画だと光源がばれちゃうので
屋外ナイトロケでは引き画は撮らないという潔さも重要です。

また、ナイトロケでは逆を出来るだけ遠くて高いところから
当ててやってエッジを立たせてやるというのが
鉄則としてあるので(これやらないと被写体が暗がりに沈んじゃいます)
無理なら無理でナイトロケを一切やらないという決断も必要です。
ナイトロケでの逆は光量も必要なのでやはりシネキン並みの考量があるライ
は欲しいところですね。

■照明の色味について
例えば夕景のシーンを撮るとします。
この場合夕日の色味がある時間帯に撮りきるのがベストでは
ありますが現実問題として難しいです。
そのため室内撮影時は照明に
コンバージョンフィルター付けてライティングします。
フィルターには大まかにアンバー系とブルー系があり
アンバー系は夕日の効果をブルー系は月明りの効果を出すのに
よく使用します。
アンバーでもブルーでも色の濃さに違いがあり
どれを使用するかは自分の感覚で覚えるしかありません。

コンバージョンフィルター。
照明のバーンドアにピンチ(アルミ製の洗濯ばさみみたいなやつ)
でとりつけます。

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屋外で夕景をとる場合ですが、フィルターでどうにかするのは
難しいです。
ですので編集時にカラコレで色味をかえてやったりします。
これがまた結構大変なんですが。。

参考。
図解入りで非常にわかりやすいです。

図解/実践 映像ライティング (玄光社MOOK)図解/実践 映像ライティング (玄光社MOOK)
(2006/05/22)
櫻井 雅章

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■音声について
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実は撮影・照明以上に素人が苦戦するのが
音声です。
やってみた人は分かると思いますが
普通にマイクを向けていても
雑音が入るは、台詞はよく取れていないはで
編集時に結局全部アフレコしましたとなることは
多々あります。

見ている人もそうですが
観客は映像の乱れよりも
音声の乱れや雑音の方が敏感に察知します。

それだけ音声は難しいと思っています。

■マイクについて

カメラにはたいてい内臓マイクが付いていますが
これだけで音をとるのは無理だと思ってください。

マイクには指向性と無指向性の物がありますが
指向性はマイクを向けた方向の音だけをとり
無指向性のものは拾える範囲の音を全てとります。

カメラの内臓マイクは大抵、無指向性です。
しかも拾える範囲も非常に狭いのであまり役に立ちません。

最低でも指向性のガンマイクが1本は欲しいところですが
用意できなければ、音声は全てアフレコ(後入れ)するという
潔さも必要です。

ガンマイク一式とブーム。
XLR端子でカメラやミキサーと接続する。
XLR端子を持つデバイスがない場合は家庭用のマイクジャックに
変換するケーブルを使用して繋ぎます。

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■音声その他

ドン引きの画で音声を同録したい場合は
ワイヤレスピンマイクを使用します。
ただ、安いやつを使うと雑音だらけで使い物に
ならないのでそれなりのスペックの物が必要です。

もちろんそれなりにお高いですが
ピンマイクを使用すると常に役者の口元とマイクの距離を
同じにしておけるのであると非常に便利です。
商用の現場では役者全員が付けるらしいです。

ちなみに、服の下に隠して使用するので
衣擦れの音が入らないようにしっかり固定して
あげる必要があります。

ただ、口元が見えないほどの距離なら
アフレコでいいじゃないかと個人的には思います。

7.トラブル
撮影時に最も悩まされるのが天気。
その次がスケジュール調整です。
天気とスケジュール調整は密接な関係がありますので
必死こいて調整した撮影日が流れると
本当に泣けてきます。
特に出演者が多いシーンの場合は調整は難航します。
エキストラを呼んだりといった場合にはあらかじめ
予備日をいくつか設定しておくべきだと思います。

天気、スケジュールは不可抗力ですが
個人的にその次に悩まされるのが演技力です。
演技力…というより本人の考え方によるところの方が
多いのですがそのあたりのことは
こちらのエントリーに書きました。

またロケ撮影時のトラブルとして
警備員に注意されて撮影中止というのが
ありますが、人が少ない場所を選んで
撮ることや、事前にカット割と香盤を入念につめておいて
パパッと撮って逃亡することで回避することができます。

8.クランクアップ

撮影終了です。とりあえずみんなでお酒でも飲みましょう。

9.編集
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あらかじめテイク数やOK/NGを記載した
スクリプトを書いておくと編集時にとても助かります。
ないとどこに何のデータが入っていたか分からなくなってしまい
本気で泣くことになります。

ちなみに僕はスクリプトやってもらっていません。
正確にはやってもらわないではなく、やってもらえる人手が
いないの方が正しいですが。

人手に余裕があるのであれば、是非スクリプターは
おきたいところです。

編集については編集ソフトの種類も質もピンキリなので
マニュアル読んで独学で学ぶしかないんじゃないかと思っています。

ちなみに管理人はMACのFinalCutを使用しています。
これを使用しているのはシークエンスが分けられて便利だからですが
非常に値段が高いです。

周辺アプリケーションが全部入りのスイート版。
それにしても高えなぁ。。

Final Cut StudioFinal Cut Studio
(2009/07/27)
Macintosh

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10.上映
完成したら上映しましょう。
都内には結構自主映画を上映させてくれる
ミニシアターがあったりします。
安くはないですが、頑張れば手を出せない値段でも
ないです。

有名なところだと
下北沢のトリウッド
http://homepage1.nifty.com/tollywood/

あと小さいですが綺麗で利用料が安い
原宿のキネアティック
http://www.kineattic.com/

なんかを挙げておきます。

ちなみに、上映料金を取ったところで
制作費が回収できることはまずないというのが
現状のようです。

ではこんなところで。

この本もわかりやすいですね。
DVシネマのつくりかた

コメント

自分も自主映画に興味があるのですが、キャスト他、クルー集めはどうしているのでしょうか?基本的にはまわりの友人等をかき集めることになるのですか?
2012/ 01/ 15( 日) 20: 19: 46| URL|  # -[ 編集 ]
 
こんにちは。
あくまで僕の場合ですけど
スタッフは映画学校のクラスメートと始めました。
mixiとかで募集してやったこともあります(なかなか来ないですけど)
あと何も知らない友達にも人手足りない時には来てもらって
教えながら手伝ってもらいました。

キャストは知人のつてとあとこっちもSNS使っての募集ですね。
ちょっとお礼を出しますという事を言うと引きがまるで違います。
そうすればキャストはすぐに集まると思いますよ。
頑張って下さい。

> 自分も自主映画に興味があるのですが、キャスト他、クルー集めはどうしているのでしょうか?基本的にはまわりの友人等をかき集めることになるのですか?
2012/ 01/ 16( 月) 20: 51: 33| URL| ランボー怒りのサービス残業# -[ 編集 ]
 
コメント、ありがとうございます。ネットで集めるとなると、ある程度の謝礼が必要になってくるみたいですね。こちらも応援しています。
2012/ 01/ 17( 火) 13: 21: 32| URL|  # -[ 編集 ]
 
こちらに昨年撮ったやつの予告編を載っけてますのでよろしければご覧になって下さい。
参考までに。
http://undersiege.blog112.fc2.com/blog-entry-114.html
> コメント、ありがとうございます。ネットで集めるとなると、ある程度の謝礼が必要になってくるみたいですね。こちらも応援しています。
2012/ 01/ 17( 火) 21: 43: 55| URL| ランボー怒りのサービス残業# -[ 編集 ]
 

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