『僕達急行 A列車で行こう』—感想・レビュー

個人的評価 70/100点

■あらすじ
のぞみ地所の社員、小町圭(松山ケンイチ)とコダマ鉄工所の二代目、小玉健太(瑛太)は、
ともに鉄道を愛する者同士。ふとしたきっかけで出会った2人は、すぐに仲良くなる。
住まいにも、鉄道が見える景色“トレインビュー”を追求する小町は、
コダマ鉄工所の寮に入居したものの、やがて九州支社に転勤することに。
転勤先の九州では、大手企業の社長(ピエール瀧)をなかなか口説き落とせず、
のぞみ地所は苦戦していた。
ところが、社長も鉄道ファンだったことから、小町や小玉と意気投合。
事態は一気に好転する。
仕事も趣味も順調そのもの。これに対して、恋の方は思ったように進展せず、
2人は途方に暮れていたが……。

bokutachi05.jpg
 
■雑感
監督は惜しくもこれが遺作となってしまった森田芳光。
森田監督といえば都会的なセンスの光る
独特な作品を送り出してきた存在で邦画界では確固たる作家性の持ち主でした。

最も有名な作品は日本アカデミー賞に輝いた
『家族ゲーム』あたりかと思います。

家族ゲーム [DVD]家族ゲーム [DVD]
(2008/01/25)
松田優作: 伊丹十三: 由紀さおり: 宮川一朗太: 辻田順一

商品詳細を見る


家族ゲームは横並びの奇妙な食卓シーンが非常に印象的で
さながらシュールなブラックコメディといったなかなかの佳作でした。

個人的にはWEBメールからの偶然の出会いに題材をとった
ラブストーリー『(ハル)』

(ハル) [DVD](ハル) [DVD]
(2002/08/25)
深津絵里、内野聖陽 他

商品詳細を見る

が一番好きです。

その先鋭的すぎるセンスから模倣犯のような
とんだ珍作を作ってしまったこともありましたが
それも良い思い出です。
本当に惜しい方を亡くしたと残念な気持ちでいっぱいです。

ご冥福をお祈りします。

bokutachi02.jpg

■本作について
前置きが長くなりましたが本作は
2006年の公開作
『間宮兄弟』

間宮兄弟 スペシャル・エディション (初回限定生産) [DVD]間宮兄弟 スペシャル・エディション (初回限定生産) [DVD]
(2006/10/20)
佐々木蔵之介、塚地武雅 他

商品詳細を見る

の延長線上にあるような話です。

一言で言ってしまえば
大人になりきれない大人の青春ドラマ
ということになるかと思います。

森田監督の特徴とも言える
異常なまでに芝居がかった不自然な台詞まわし
デフォルメされた擬音と効果音
抑制されたBGM
人物の動きに微妙に遅れてフォローしてくるドリーショット
なんかずれたキャラクター
これらが見事なまでに融合してちょっとずれた笑いを提供してくれます。

主役の青年2人は鉄道オタクで2人ともおっとりしていて
周りからちょっとずれています。

印象的だったのは酒のつまみにゆで卵を食べている所で
これが良い意味での妙な童貞臭さ、青臭さを醸し出していました。

ちょっと終盤の展開は偶然に頼り過ぎで
そんな上手くいくものではないだろと思わされましたが
それもリアリティからあえて遠ざけるという意図が
あったのかと思うと正解だったのかもしれません。

bokutachi01.jpg

■まとめ
邦画のコメディ映画としては間違いなく
おすすめできる良作だと思います。

品川のレイトショーで観てきたのですが
レイトショーとは言え公開からまだ一週間なのに
観客が僕を含めて10人しかいませんでした。
なぜだ!?
良い映画なのに。

余談ですが鑑賞中に青春18きっぷをつかって
旅したことを思い出しました。
管理人も電車結構好きです。
特に地方の路面電車とか第3セクターの路線に乗ると楽しいですよね。
高松の琴電、福井のえちぜん鉄道、島根の一畑電車なんかは印象的でした。

本作では京急がかなりフィーチャーされています。
帰りはあえて京急に乗って帰りました。

関連エントリー
家族を描いた映画
兄弟愛を描いた映画

コメント

コメントの投稿

  • URL
  • コメント内容
  • password
  • 秘密
  • 管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL: http://undersiege.blog112.fc2.com/tb.php/124-388e964c
ブログパーツ