千葉ロッテ日本一記念その1 チームの功労者キム・テギュンという打者とセパのリーグ格差

千葉ロッテマリーンズが史上初のリーグ3位からの日本一に輝きました。
ロッテ日本一


中日対ロッテという顔合わせゆえに地味なシリーズになると思いましたが
実にしびれる試合でした。

ファンの方はおめでとうございます。

というわけでロッテの日本一に絡めた
ネタを2回に分けていくつか書きます。

第一回は「チームの功労者キム・テギュンという打者とセパのリーグ格差」
についてです。
 
その1:キム・テギュンという打者について
金泰均

私がロッテの中で一番気になっていた選手がキム・テギュンです。
ハンファイーグルスで本塁打王、韓国代表チームでも4番をはり
WBCでも予選で松坂からホームランを打つなど日本チームを大いに苦しめました。

今回のシリーズでも打率.345と活躍しましたが
あまり目立たなかったレギュラーシーズンでの貢献度も高いと思っています。

ちなみに私が密かに注目していた理由ですが
キム・テギュンという選手が今まで日本にやってきた
韓国人打者とは違う傾向を持っていることにあります。
では何が違うのかというのを
いままで日本でプレーした主な韓国人打者3人を典型例として紹介していきます。

1.出塁率の低さ
  韓国人プレーヤーは積極的に打っていくタイプが多くあまりボールを選びません。
  日本人ではイチローがその最たる例で四死球の少なさはMLBでも際立っています。
  このタイプの選手はヒットを打つことで塁にでるため最低でも.300前後の打率
  が要求されます。
  ちなみに出塁率については.350以上を記録すれば及第点だと思います。
  
  イ・ジョンボム(中日)
  李鍾範

  一年目は故障の影響で67試合しか出場できませんでしたが
  出塁率.387はなかなかの成績でした。
  が2年目3年目は.310.332に終わりました。
  
  イ・ビョンギュ(中日)
  イビョンギュ
  この選手は極端です。
  打率も.250そこそこでしたが出塁率は一度も.300にすら届きませんでした。
  
  イ・スンヨプ(巨人)
  イ・スンヨプ

  巨人移籍一年目に出塁率.389という素晴らしい成績を残しましたが
  それ以外の年は.330にも届いてません。

2.打点の少なさ
  状況に応じたバッティングが苦手なプレーヤーが多いらしく
  本塁打数に対して打点の少なさが目立ちます。
  
  例えば松井秀喜はメジャー一年目、動くボールに苦しんで
  16本塁打に終わった一方で106打点を稼ぎましたが
  イ・ビョンギュ(中日)は2年目が16本塁打で65打点
  3年目は得点圏打率が.200を下回りシーズンオフに自由契約になりました。
  イ・スンヨプ(巨人)はやはり巨人移籍一年目は41本塁打で108打点という
  素晴らしい成績でしたが翌年は30本塁打しながら74打点で16本塁打した四年目は
  わずか36打点でした。
  イ・ジョンボム(中日)は中軸を打つ打者ではなかったので対象から外します。
  
3.守備の荒さ
  イ・ジョンボム(中日)
  来日当初はショートストップでしたが
  わずか67試合で12失策を記録する荒さで
  翌年から外野に転向しました。

  イ・ビョンギュ(中日)
  一年目の捕殺数0という記録からもわかるとおり
  非常に弱肩な上、動きが緩慢で守備範囲が狭く
  センターからライトにコンバートされましたが
  結局最後まで投手陣の足を散々引っ張っていたのが印象的でした。

  イ・スンヨプ(巨人)
  ショートバウンドの捕球は巧みで下手な印象はありませんが
  悪送球を追わないという悪癖やボールに触れない後逸など記録に残らない
  ミスが多いことが指摘されています。

キム・テギュンの各スタッツの成績
1.出塁率
  打率.268はリーグ24位(下から7番目)でしたが出塁率.357はリーグ15位
  で及第点でしょう。
  四死球はリーグ4位の74個を記録しており辛抱強く選球眼の良い打者
  ということが伺えます。

2.打点
  21本塁打でリーグ6位の92打点を稼いでいます。
  得点圏打率.236はリーグ最下位でしたが
  犠飛9本はリーグ2位で、たとえチャンスでヒットは
  打てなくても最低限走者を帰すという意識が見えます。

3.守備
  一塁手としての守備率.993は小久保(ソフトバンク)に次ぐ
  リーグ2位でした。
  肩は強くありませんが、堅実な守備で捕球も送球も安定していました。
  
リーグ最下位の得点圏打率、リーグワースト7位の打率
リーグワースト2位の140三振
を喫してしまった点が改善
された時日本球界でも有数のスラッガーと呼ばれるようになるでしょう。


その2:セリーグとパリーグのリーグ格差

セパ交流戦


今年の交流戦では全12チーム中、上位をパリーグの6チームが独占しました。
つまりセリーグ1位だった読売がパリーグ最下位の楽天さえ
上回ることができなかったのです。
なぜこれほど極端にリーグ格差が出来たか理由を考えてみます。

1.逆指名制度
私は90年代後半から2000年ごろまでにかけては
セリーグの方がリーグのレベルが上回っていたのではないかと思っています。
その理由が逆指名制度です。
この制度のため人気と資金力のあるセリーグのチームにアマ球界の逸材がそろいました。
現に逆指名制度があった1993~2000の対戦成績をみると
全8回のうちセリーグのチームが6度シリーズを制しています。
逆に2001~2010となると全10回のうちパリーグのチームが6度シリーズを制しています。

2.DH制度

ご存知のとおりパリーグにはDH制度がありセリーグにはありません。
そのためセリーグでは勝負どころで投手に代打を送らなければならなくなり
完投能力の高い先発投手が育ちにくくなってきました。

パリーグには成瀬(ロッテ)、杉内・和田(ソフトバンク)、涌井・岸(西武)
ダルビッシュ(日本ハム)、金子(オリックス)、岩隈・田中(楽天)
と各球団に絶対的な存在がいるにもかかわらず
セリーグでは前田健太(広島)ぐらいしか高い完投能力をもっている投手がいません。

また毎日強力な投手陣を相手にしているため打者のレベルにも差が出てきます。

セリーグでチーム防御率3.29という6球団の中で断トツトップの成績を残した
中日投手陣が日本シリーズ5試合でロッテ打線に計29失点を喫した一方
中日打撃陣がパリーグワースト2位の防御率4.10だったロッテ投手陣から
19得点しか奪えなかった事実も無視できません。


和田さんは今回のシリーズでも輝いていました。

輝く和田さん

海の向こう、MLBでも近年はDH制のあるアリーグがナリーグを圧倒しており
1991~2010の20回のうちアリーグのチームが12回ワールドシリーズを制覇
しています。
このように日米で同じ傾向が顕著に現れているようです。

他にもセリーグは横浜スタジアムと東京ドームというこすっただけで
スタンドインしてしまうようなホームラン量産球場があるのも
理由のひとつかと思いましたが、数字を見直してみると
東京ドームが飛びぬけているだけで他の球場は意外と横並びでしたので
巨人の選手以外にはこの要因は当てはまらないかもしれません。

明日の第2回は「プレーオフ制度を考える」です。

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