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テレビドラマじゃなくてテレビ映画『ゴーイング マイ ホーム』

今日はテレビドラマの話です。

ゴーイングマイホーム
 
以前はこんな記事とかこんな記事
書いてたんですが今クールと前クールは
面白いドラマが少なくてあんまり見てませんでした。

僕のイメージなんですが各局の制作している
ドラマはこんな感じの傾向がある気がします。

真面目に真摯につくったやつとそれ以外の差が激しいフジテレビ
近年でいうと本気のやつの代表格が
『それでも生きていく』(2011)とか『流れ星』(2010)
それでも生きていく
職人気質のテレビ朝日
いわずと知れた『相棒』シリーズ
相棒11
他には毎年やってる松本清張スペシャルドラマの『点と線』とか
ひたすら下手で安っぽいTBSと日本テレビ
『ROOKIES』(2008)とか『マルモのおきて』(2011)とか
ROOKIES.jpeg
コアでニッチなテレビ東京
最近印象に残ったのは『鈴木先生』(2011)
鈴木先生
物量作戦のNHK
ドラマ=大河ドラマ

こんな感じでしょうか。

■『ゴーイング マイ ホーム』について
前置きが長くなりましたが本題に入ります。

このプログラムはフジテレビが年に何本か作る
真面目に気合入れて作りました系のドラマです。

監督はこのブログでも何回も取り上げている
映画監督の是枝裕和。

是枝監督は現役の日本の映画監督の中でも数少ない
海外で評価されている監督で
一番有名なのはカンヌ国際映画祭で男優賞を獲得した
『誰も知らない Nobody Knows』(2004)
誰も知らない
ではないでしょうか。

キャストも是枝組常連の阿部寛やYOUに加えて
宮崎あおいに復帰が話題になった山口智子など
主役級が勢ぞろいしています。

「キャストに余計なことをさせない」が是枝監督の方針だと思うのですが
山口智子さんだけ浮いてるのが気になります。
芝居が過剰なテレビ向け演技のクセが抜けないようです。
逆にドラマでは初めてみたバカリズムさんが非常にはまってますね。
これは監督の慧眼でしょうか。

こんな感じで局としても失敗は許されなかったんでしょうが
視聴率が2回目にして早くも1桁に突入しております。
が、ヒットしない理由もよくわかります。

そういえば主人公の名前「良多」は
2008年に公開された是枝監督の映画
『歩いても歩いても』

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(2009/01/23)
阿部寛、夏川結衣 他

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と同じですね。
こちらもホームドラマなので同じテイストの
延長線上にあるということを自分でも意識しているのでしょうか。

■テレビドラマと映画の違い
テレビドラマと映画の違いですが
テレビドラマは基本的に視聴者がなんかしながら
見ることを想定して作られています。
なので目を離しててもわかるように
説明的な台詞が多くて、フレームサイズも
安定感のあるバストアップやミドルショットが多用されます。

映画は嫌でもスクリーンに対峙してないといけないので
台詞よりも動作は表情、カメラワークでの
表現が多くなります。
ですから必ずしも見やすくは無いわけです。

撮影方法も違って
テレビドラマはマルチカム方式で
1シーンを一気に何台ものポジションの違うカメラで
撮ってその場でカメラ間をスイッチングして編集までしてしまいます。
毎週放送があって時間のないドラマ撮影ではこれが便利なんですね。
この方法は時間短縮に非常に有効ですがお互いの
カメラが映りこまないようにカメラの設置できるポジションが
限られてくるという欠点もあります。

映画は基本的にシングルカメラです。
カメラ一台で撮るので時間はかかりますが
カメラワークのバリエーションは増えます。
それは照明の作り方にも影響してきます。
ライティングの作り方にもバリエーションが増えますので
シングルカメラだと1カット1カット丁寧にライティングすることができて
より奥行きのある画面が作れるようになります。

本作はテレビドラマでありながら
シングルカメラで撮られているそうです。

劇中で多用されるロングのフィックスショットと
歩きの手持ち移動の長まわしワンカットはシングルカメラ
だからこその手法かもしれません。

■ぶっちゃけ作品の質と視聴率は関係ない
是枝監督の特徴はドキュメンタリーの手法を交えた
手持ちとフィックスのひたすらの多用にあります。
そこには特機のバンバン入った流麗な移動ショットなどの
ダイナミズムは全くありません。

ですので見やすいかといったら全く見やすくはないですし
話自体も日常の細かいディテールをひたすら積み重ねる
淡々とした起伏のないものなので
こういったものを見慣れない視聴者にとっては何が面白いのかわからないと思います。

ですがその是枝調とも言える作家性は存分に発揮されており
僕のように手放しで絶賛する是枝信者も少なくはありません。
ありませんが、やはり視聴者の絶対数で言ったら圧倒的少数です。

ほとんどの視聴者は『ROOKIES』とか『マルモのおきて』
のスローモーション、マルチカット、大げさなBGM(と大げさな芝居)
子供が泣いたから反射的に泣くといったわかりやすい楽しみを
求めているのもまた事実です。

上で「局としても失敗は許されない」
と書きましたがこのドラマの制作陣も実は
視聴率が取れるなんてハナから思ってなかったんじゃないかとも
思います。
ただ「良いものを作っている」という充足感はあるんじゃないでしょうか。
ドラマギャラクシー賞とかドラマアカデミー賞の発表が楽しみですね。

余談になりますが知人が出演していると言っていたので
同じフジテレビの『PRICELESS』も見てみました。
こちらは日本テレビ界の現状がよくわかる出来で
格調高さや演出も芝居も最低でしたが
視聴率はよくとっているようです。

是枝監督の連ドラ再登板がある可能性は低いと思いますが
この局には永山耕三さん、宮本理江子さん、並木道子さん
という名ディレクターがそろってます。
今後のフジテレビドラマも楽しみです。

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もっといろいろ話しときゃ良かった。 もう話すことなんかないって言ってたのにね。 後悔か。 そこに愛があったってことなんでしょ。 だったら後悔も良かったかもしれないな
2012/ 12/ 21( 金) 17: 27: 21| ドラマ@見取り八段・実0段
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