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『悪の教典』—感想・レビュー

■個人的評価 70/100点
…Excellent……
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■あらすじ
蓮実聖司(伊藤英明)は、生徒から“ハスミン”という愛称で呼ばれ、絶大な人気を誇る高校教師。
学校やPTAの評価も高く、いわば「教師の鑑」とも呼べる存在だったが、
それはすべて仮面に過ぎなかった。
彼は他人への共感能力をまったく持ち合わせていない
生まれながらのサイコパス(反社会性人格障害)だったのだ。
蓮実は自らの目的のためには、たとえ殺人でも厭わない。
学校が抱える様々なトラブルや、
自分の目的の妨げになる障害を取り除くために、いとも簡単に人を殺していく。
やがていつしか周囲の人間を自由に操り、学校中を支配する存在になっていく蓮実。
だがすべてが順調に進んでいた矢先、小さなほころびから自らの失敗が露呈し、
それを隠蔽するために蓮実はクラスの生徒全員を惨殺することを決意する……。

 
本作は『黒い家』『青の炎』
テレビドラマ化された『鍵のかかった部屋』などで有名な
ベストセラー作家、貴志祐介原作のホラーです。

理想のために邪魔になった生徒を教師が次々に惨殺していくという
あまりにもファンタスティックな内容が物議を醸した問題作でもあります。

■脚色にあたって
小説を映像化する際の前提として「どれだけ内容を咀嚼、凝縮できるか」
というのがあります。
凝縮しすぎると意味がわかんなくなっちゃいますし
かといってディテールに懲りすぎると長くなりすぎてしまいます。

例えば宮部みゆき先生の作品は映像化と相性が悪いといわれますが
それは作風が徹底的にディテールを積み重ねることで
リアリティを作り出すという方法をとっているからで
このディテールをはしょってしまうと宮部作品の魅力が大幅減になってしまう
からです。
中には膨大なディテールを膨大なディテールで強引に迎え撃った
大林宣彦監督の『理由』

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岸部一徳、久本雅美 他

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みたいな成功例もありますが。

話を元に戻しますが本作では脚色にあたって
「蓮実がなぜ生徒を殺害するにいたったか」
の論理的な理由があまり説明されません。
原作では蓮実の求める理想の王国での不安因子を取り除くために
殺害する過程が記述されていますが
映画版では逆にそのあたりを省くことで
蓮実の異常性を浮き彫りにさせる効果があったと思います。

■三池監督ついて
三池崇史は今日本一忙しい監督といっても
過言ではない超売れっ子です。

モットーとする「来た仕事は断らない」の通り
『オーディション』『十三人の刺客』といった
海外で高い評価を得ている作品を作る一方で
『忍たま乱太郎』『ヤッターマン』の実写映画版といった
やる前から失敗が約束されている企画も節操なく次々こなしていく
映像職人です。

欧州で高く評価される容赦ないバイオレンス描写は
本作でも健在で嫌がらせのように緊張を強いる
クロースアップの極端な多用から
終盤の人体破壊大博覧会まで最高に不愉快極まりない
素晴らしい演出ぶりでした。

ただあんまり意味ないところでドリーショットを
多用している感が残念といえば残念です。
きっと監督のサービス精神なんだと思いますが。

akunokyouten_sub3.jpg

配役も本当にはまっていました。
蓮実役の伊藤英明さんも素晴らしかったのですが
個人的にはこの役は是非ワタミの渡邉美樹社長にやって欲しかったです。
渡邉社長ならきっとサイコパスの役を素で出来ます!
過酷な労働で次々に過労死していく生徒…それでも叱責を続ける渡邉社長…
「ここから飛び降りろ!」という社長の名言も使い放題です。
想像するだけでもゾクゾクしませんか?

そういえば私が観に行った劇場では
結構カップルや女性同士のお客さんが多かったのですが
終了後はみな一様に「ポカーン」としていました。
ひょっとして内容知らないで観にきたのでしょうか?

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