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『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』ー感想・レビュー

■個人的評価 83/100
ユーモアのオブラートに包まれたシリアスなロードムービー。
ネブラスカ1

■あらすじ
モンタナ州に暮らす大酒飲みで頑固な老人ウディのもとに、
100万ドルを贈呈するという明らかに胡散臭い手紙が届く。
すっかり信じ込んでしまったウディは、妻や周囲の声にも耳を貸さず、
歩いてでも賞金をもらいにいくと言って聞かない。

そんな父を見かねた息子のデイビッドは、
無駄骨と分かりつつも父を車に乗せてネブラスカ州を目指すが、
途中で立ち寄ったウディの故郷で両親の意外な過去を知る。 


■親子の話から家族の話に着地。

『ファミリー・ツリー』『サイドウェイ』
と出す映画出す映画どれもが高品質な
アレクサンダー・ペイン監督の最新作です。

ペイン監督の特徴はハリウッドの商業主義に背を向けた
ある種ストイックな作家性の保持にあると思います。

監督の作品には多くのハリウッド映画にあるものがありません。

移動なし、手持ちなし、クレーンなし
実はちょいちょい使われてたりするのですが
それだけ全体から受ける印象が強いのでしょう。

本作は小津安二郎監督からの影響を示している方が
多かったですが私はあまり感じませんでした。

小津作品の撮影上の特徴については以下のエントリーに書きましたが
http://undersiege.blog112.fc2.com/blog-entry-156.html
別にフィックスショットを中心にしている監督は他にいくらでもいますし
何よりも本作で良く使われていた親戚一同が集まった姿を
広角レンズで被写体をギチギチにつめてフィックス1カット長回しする
といったやり方は小津作品には見られないからです。
(小津監督は基本的に標準レンズしか使わなかったそうなので)

あくまでも私見ですので本当のところどうかはわかりませんけど。

ネブラスカ1

じゃあ作家性が強い=見づらいということではなくて
普通ならフィックスカットばかりで構成された映画というのは
ド退屈なものになりがちなのですが
固定されたフレームの中でも人物や物を上手く動かすことによって
見る側に忍耐を強いるような自分本位な演出にはなっていないところが
素晴らしいです。
(自主映画だとカメラも被写体も全然動かない
長回しがよくあるんですよね。。
あれ本当にやめてほしいです。ちょっとならいいけど。)

とルックスの話だけで長くなってしまいましたが
本作の中心に据えられているのはウディとデイビッドの
親子関係です。
なんですが文句ばっか言い合っている強烈かあちゃんも
ニュースキャスターの兄も合流してきて
実は文句ばっか言っていても家族として
お互いの存在が無くてはならないものだということを提示してきます。

最終的には家族の話として着地させるわけです。

その見せ方も実にさりげなくて奥ゆかしくて
素晴らしいのですが
本当はこういう映画を日本がもっと作るべきなんですよね。

ストイックな演出といい地味な内容と良い
普段映画を見ない方は観賞をはばかられるかもしれませんが
地味な内容でも随所にギャグを盛り込んでくることで
少なくとも見る人を楽しませようという意図は感じられますし
何よりも話が本当に優れたドラマなんです。

全力でお勧めです!

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