シン・ゴジラ—感想・レビュー

■個人的評価 100/100
日本映画はまだ死なず!
シン・ゴジラ1
 

日本でも出来るんだ!日本でも出来るんだ!!日本でも出来るんだ!!!

大事なことなので3回言いました。

そして大変ご無沙汰しております。
以前どこかにも書きましたが私は洋画より邦画の方が好きでして
9割がたがっかりさせられるのを承知しつつ毎年邦画を中心に観賞しています。

この10年間邦画を観てこれほどの衝撃を受けたのは
2009年の『愛のむきだし』以来です。

もっとも全く毛色の違う映画ですから一概に比較はできないですし
個人的好みで100点付けてしまいましたがきっとこの映画の粗を指摘する方もいるでしょう。
でも、私は誰がなんと言おうと本作が大好きです!

もう公開2週目なので今更感はありますし、ネット上にレビューもいっぱいあるので
さらっと流しつつ書いていこうかと思います。

◼︎古くて新しいディザスタームービー

ゴジラシリーズは伝説的名作である1954年の初代から何度もリブートされ
徐々に完全なファミリームービーの娯楽作に変わっていきました。
それについての是非は置いておいて、本作はゴジラを巨大な自然災害として描いた
初代への原点回帰となっています。

古くて新しいということについて
本作の演出には昭和のスクリーンを彩った日本映画の巨匠たちの演出を思い切り意識した部分が
数多くあります。

それが実相寺昭雄であり野村芳太郎であり岡本喜八であり市川崑なのですが
当時の日本映画は当時のハリウッド大作が多用していた保守的技法とは懸け離れた演出技法が
確立されておりきっと観賞中に古臭さや退屈さを感じることはないはずです。

新しい部分については『ボーン・アイデンティティー』以降のポール・グリーングラス的編集ですが
このドキュメンタリータッチな演出は日本でも60年代に『飢餓海峡』がやってたりするので
完全にオリジナルな技法というよりはアップデート版みたいな感じと捉えています。

カッティングについては非常に1カット1カットが短く
市川崑のように目まぐるしく切り替わり、野村芳太郎のようにダイナミックに動き
実相寺昭雄のように構図は異常にタイト不安感を煽りアニメ出身の庵野監督が
純正実写監督以上に日本映画のDNAを受け継いでいる事に感動に胸が打ち震えました。


シン・ゴジラ2

◼︎これを観ておくともっと楽しめそう

なんとなくとりとめなく書きましたがこんな日本映画のDNAを受け継いだ映画だからこそ
以下の作品を観ておくともっと楽しめるんじゃないかなというのを列挙しておきます。
(1本洋画が混ざってますが)

黒澤明
『七人の侍』(1954年)

七人の侍1
言わずと知れた不朽の名作。練りに練られた作中の戦略描写。

野村芳太郎監督作
『張込み』(1958年)

張込み1
『砂の器』(1974年)
砂の器1
徹底したリアリズムの追求と溢れる文字情報。

岡本喜八監督
『日本のいちばん長い日』(1967年)

日本のいちばん長い日1
日本の政治家たちも熱かった。緊迫感溢れる会議。

ポール・グリーングラス監督
『ユナイテッド93』(2006年)

united-93-2.jpg
作中ほとんどの時間が空港の管制室の中で進む。

庵野秀明監督
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』(2007年)

Evangelion10
まんまヤシマ作戦。
『巨神兵東京に現わる』(2012年)
巨神兵
エヴァQのブルーレイに特典映像でついてるそうです。

#余談
非常に登場人物の多い作品ですがエンドクレジットみたら
知り合いが2人ほど出演してました。
本編見た時に全然気がつかなかったんで端役だったんでしょうけどこの現場に居れたなんてなんとうらやましい。
パンフレット見たら我々インディーズの世界では知る人ぞ知る方が演出部に入っていました。
なるほどそういうつながりであの人はキャスティングされたのかなとか制作に思いを馳せた次第です。

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