映画・時をかける少女に見る時代性

今回は割と短めです。

筒井康隆のジュブナイルSF小説「時をかける少女」は、
1967年刊行以来、四度に渡って映像化されました。 
1983年、1997年、2006年、2010年
の四度です。

何度も映像化された作品として
「二十四の瞳」や「伊豆の踊り子」が挙げられ
特に「伊豆の踊り子」はその時代のトップアイドルが
主演するアイドル映画のハシリといえるかも知れません。

1963年版。踊り子を演じたのは吉永小百合。
共演は桃太郎侍。時代を感じますね。
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時をかける少女もアイドル映画ですが
「伊豆の踊り子」と違い
2006、2010年版は映画の
オリジナルストーリーになっています。
ですのでそれぞれストーリー展開に
時代性があります。

というわけで今回は1997年版は置いておいて
1983年、2006年、2010年
の違いを書いてみようと思います。

まず1983年版です。
時をかける少女1983
筒井康隆の原作に基づいた内容です。

尾道というフォトジェニックな光景に
美少女(演じたのは原田知世)がいる。
本当にこれだけです。
画作りも美しいものもどうやってさらに
美しく見せるかに主眼が置かれているように思います。

そしてストーリー展開。
ヒロイン・和子の行動は基本的に受身です。
ですので一夫と約束する時こう言います。
「私待ってる」(台詞は正確に覚えていませんが)

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原田知世、高柳良一 他

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そして2006年版。
時をかける少女2006
これはアニメ映画でしたが
東京都内各所でロケハンを実施し
非常に詳細に画面に起こしてあります。

日常の光景にキャラクターを定着させている。
そんな感じです。

ヒロインのキャラクターは行動的になっています。
ヒロインの真琴はタイムリープする能力を手に入れたとき
遅刻を回避したり、事前に問題を覚えてテストで満点とったりと
些細なことですが結構奔放に能力を使っています。

そして千昭との別れでの台詞はこうでした。
「私行く!走っていくから」(これも台詞は正確に覚えていません)

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今年公開された2010年版では
時をかける少女2010
ヒロインがタイムリープした過去の時代が
物語の主要な舞台となります。

ヒロイン(演じたのは仲里依紗)のキャラクターは
元気いっぱいでやはり行動的です。

この2010年版では自分の未来ではなく
他人の未来を変えようとします。
ただしその行動は結局上手くはいきません。

それと1983年版と2006年版との明確な違いは
タイムリープした先での重要な出会いが
ヒロインの人格に恐らく影響を与えないということです。

1983年版は誰かを待ち続ける気持ちが
2006年版は追いつこうとする気持ちがありましたが
今回はありません。

その代わりラストにちょっとした救いがあります。

2010年版は前2作に比べると落ちますが
アイドル映画としてはそんなに悪くない出来です。

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今回はこんなところで。

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コメント

筒井康隆のキャッチーな面かな。
これらで筒井を読み始めた人は、この後の壮絶なエログロにリタイアするとかしないとか……w
2010/ 12/ 12( 日) 00: 09: 38| URL| 名無しさん@ニュース2ちゃん# -[ 編集 ]
 
> 筒井康隆のキャッチーな面かな。
> これらで筒井を読み始めた人は、この後の壮絶なエログロにリタイアするとかしないとか……w
筒井康隆の小説を読んだことがないので
なんとも言えないのですが、毒のあるユーモアというか
まあ受け入れない人は駄目なんだろうなというイメージはあります。
2010/ 12/ 12( 日) 15: 32: 44| URL| ランボー怒りのサービス残業# -[ 編集 ]
 

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