日本劇場未公開の秀作映画

もろもろの事情があり日本で劇場公開されなかった。

もしくは公開されたけど、
本国での上映から何年もたって
やっと日本でも公開されたという名作、
秀作の10本を紹介します。 
紳士協定』 1947(米)
紳士協定

今回紹介する作品の中で最も有名だと思います。

グレゴリー・ペック演じる記者が反ユダヤ主義に関する
記事の依頼を受け、ユダヤ人に成りすまして生活するという筋立てです。
当時、ユダヤ人差別という暗部に切り込んだ内容が
敬遠されて日本では公開が見送られ、1987年になってやっと
日本でも劇場公開されました。

第20回アカデミー作品賞・監督賞・助演女優賞を受賞しました。

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(2006/10/13)
グレゴリー・ペック、ドロシー・マクガイヤー 他

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ロジャー&ミー』 1989(米)

ロジャー&ミー
アメリカ版電波少年、アメリカの極左といってもいい
マイケル・ムーア監督作です。

ムーア監督の故郷であるミシガン州フリントにおける、
GMの工場閉鎖、リストラで疲弊しきった町の状況と抵抗する人々
の姿を映したドキュメンタリーです。

権力と富裕層に対する批判精神、その誇張された
映像表現はこの作品でも如実に表れています。
ただし、何が正しくて何が間違っているかという
のは結局のところ誰にもわからないです。

日本では2004年になってやっと劇場公開されました。

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マイケル・ムーア

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クラークス』 1994(米)

クラークス
やる気ゼロの男が変な客ばかり来るバイト先の
コンビニでひたすらしゃべっているだけという
これだけ聞いたら何が面白いのかわからないのが
滅茶苦茶笑えるという
不思議なコメディ映画です。

監督のケヴィン・スミスは日本ではあまり知られていませんが
監督・脚本家兼俳優の才人としてアメリカでは人気があります。
この作品はケヴィン・スミスの自主制作映画で
映画学校中退して余った金を使って、
自分がバイトしていたコンビニ
で撮影したそうです。

日本では2000年になってやっと劇場公開されました。

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不明

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ポイント・ブランク』 1997(米)

ポイント・ブランク
悩み多き凄腕の殺し屋が久しぶりの帰郷で
故郷においてきた
かつての恋人と和解、そこに
ライバルの殺し屋が追いかけてくる
というアクション・コメディです。

デヴィッド・ボウイ、クイーン、ガンズ・アンド・ローゼス
といった80年代ロックが全編に
散りばめられたサントラもセンスが良いです。

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(2004/09/15)
ジョン・キューザック、ミニー・ドライバー 他

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『ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!』 1999(米)
ハイスクール白書

上昇志向の強い成績優秀な女子高生が生徒会長になろうと
選挙活動をする中、かつて彼女と恋仲になった教師が退職に追い込まれた
事実から当選したら自分も同じ目に会うのではと危惧した教師が
当選を全力で阻もうとするというブラック・コメディです。

素直に生きている人がなんだかんだで
幸せになれるんじゃないのというシンプルな
問いかけをしてくれる映画だと思います。

独立系映画の祭典であるインディペンデント・スピリット賞
の作品賞に選ばれました。

監督は『サイドウェイ』でアカデミー脚色賞
を獲得したアレクサンダー・ペインです。

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マシュー・ブロデリック.リース・ウィザースプーン

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終わりで始まりの4日間』 2004(米)

終わりで始まりの4日間
売れない俳優が母の死をきっかけに故郷に戻り
そこでの様々な出会いと再会から
硬直した心を取り戻していくというドラマです。

ナタリー・ポートマンが出演しているのですが
日本で劇場公開されなかったのは
監督・脚本・主演を兼ねたザック・ブラフの知名度が低かった
からでしょうか。

今回紹介する10本の中で個人的に一番好きです。

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(2008/05/23)
ザック・ブラフ、ナタリー・ポートマン 他

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バス男』 2004(米)
バス男
冴えない田舎の男子高生を主人公にしたコメディです。

キモオタ高校生の不器用な青春物語でもあり
コメディでありながらどことなく
郷愁を誘う内容でもあります。

主人公のナポレオンが
ジャミロクワイの曲に載せて踊る
上手いのになぜか気持ち悪いダンスが最高です。

米国でも当初は小規模公開だったのが
口コミで広まり全米規模での公開となりました。

日本では当時ヒットしていた『電車男』にあやかって
このセンスの悪い邦題をつけたようですが
内容にはなんら共通する部分はありません。
ちなみに原題は『Napoleon Dynamite』(まんま主人公の名前)。

有名俳優が全く出演していなかったのが
公開されなかった理由でしょうか。
残念です。

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(2006/01/13)
ジョン・ヘダー、ジョン・グリース 他

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ショーン・オブ・ザ・デッド』 2004(英)
ショーンオブザデッド

英国が誇るオタク、エドガー・ライト監督作の
コメディ・ホラーです。

エドガー・ライト監督の特徴で『ドーン・オブ・ザ・デッド』
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ジョージ・A・ロメロ、ケン・フォーリー 他

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を始めとして、古今東西の様々なゾンビ映画からガイ・リッチーの
アクション映画まで引用を多用しており元ネタを知っていると
さらに笑えます。

次作の『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』
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レイフ・スポール、ジム・ブロードベント 他

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も日本の映画ファンの署名がなければ劇場未公開になるところでした。
2010年の『スコット・ピルグリムVS.ザ・ワールド』
スコット・ピルグリム
は日本での公開が決定したと思ったら北米での興業成績が悪かったため
またしても微妙になりつつあります。
ここで署名活動してるので見たら是非署名してください!
http://scottpilgrimjp.web.fc2.com/

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(2004/12/22)
サイモン・ペグ、ケイト・アシュフィールド 他

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スーパーバッド 童貞ウォーズ』 2007(米)

スーパーバッド
童貞のイケてない高校生3人組が童貞卒業に奮闘する
学園コメディです。
下品なので好みは分かれそうですが
イケてないコンビが熱い友情を再確認する
シーンには思わずほろりとさせられます。

こういうギャグセンスが日本では
受け入れられないと勝手に判断している
日本の配給会社の姿勢には疑問を感じます。

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ジョナ・ヒル、マイケル・セラ 他

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『ゴーン・ベイビー・ゴーン』 2007(米)
ゴーンベイビーゴーン
俳優ベン・アフレックの監督デビュー作です。

デニス・レヘインの『愛しき者はすべて去りゆく』
愛しき者はすべて去りゆく (角川文庫)愛しき者はすべて去りゆく (角川文庫)
(2001/09)
デニス レヘイン

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を原作にしたサスペンス映画です。

ボストン・ドーチェスター地区を舞台に発生した
誘拐事件を追う中で事件の真の目的が明らかになる
シリアスな社会派サスペンスとも言える内容になっています。

俳優としてのベン・アフレックの評価はかなり微妙ですが
この作品を見ると彼の卓越した演出力を感じることができます。
次作の『ザ・タウン』(日本では2011年2月に公開予定)も
ザ・タウン
既に高い評価を獲ています。

この作品では誘拐された少女の自堕落な母親を演じた
エイミー・ライアンがアカデミー賞にノミネート
脇にはモーガン・フリーマンとエド・ハリスという名優が顔をそろえましたが
ケイシー・アフレックとミシェル・モナハンという主役コンビが
地味すぎたのが劇場公開されなかった理由でしょうか。

でもあくまでもストーリーの核となるのは脇を固める人物たちで、
探偵を傍観者に徹させるために
この配役は大正解だったと個人的には思います。

傑作といっても差し支えないです。

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(2009/12/16)
ケイシー・アフレック、ミシェル・モナハン 他

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やはり日本で劇場公開されない作品はコメディの割合が多かったですね。
笑いはその国の文化的側面が大きく作用してくるので
仕方がない部分もあるかもしれませんが
今回紹介した物は全て知らなくても十分楽しめると思います。

それよりも、ハナから受けないと決め付けて劇場にかけない
ことで文化的鎖国状態になってしまうことの方が問題ではないかと。

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