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2011年 第34回 日本アカデミー賞雑感+勝手にアカデミー賞

先日2011年日本アカデミー賞の受賞結果がでました。

今日は今年の日本アカデミー賞の雑感を書いてみます。
あと自分の思うところの各部門の賞を設定しました。 
まずは作品賞に上がった5作について簡単に感想を。
ちなみに最優秀作品賞は『告白』でした。

この結果は意外でした。
というのもモントリオールで評価されていたので
悪人』がどうせ総なめにするんだろと思っていたので。
でも個人的には嬉しいです。
理由は後述。

悪人
悪人
■感想

えーと、いきなり危ないところに突っ込んでいきますが
私はあまりこの作品が好きではありません。
というか嫌いな部類に入ります。

大きな理由が2つあって、1つが殺人を犯した主人公を美化しすぎじゃないかと
いうことで、もう1つが余計(と思われる)シーンが多くて緩慢な印象を与えられたからです。

1つ目ですが、本作では被害者となる満島ひかり(好演
)を徹底的に嫌なビッチとして描き
ぶっ殺されても仕方ないという印象を観客に植えつけます。
それは良いです。
でも、殺される場面に惨たらしさがないので、彼女があまり酷い目にあったように
思えません。

例えばクローネンバーグあたりだったら血がブーブー出て
内蔵や脳みそが飛び出してなんていう描写をしそうですが
それは単にグロテスクが好きとかの問題じゃなくて
傷めつけられれば血が出るし、血がいっぱい出れば死ぬという当たり前のことを
描いているからです。
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そのように描写されることで殺されてもしょうがない奴だけど
殺人を犯した者がものすごく悪いことをしたような
そんな居心地悪さを観客に与えているわけです。

濡れ場は結構頑張って作っているのですが
それよりも大事なことがあるんじゃないかなと思ってしまいました。

ここまででかなりの長文になってしまいましたが
2つ目に行きます。

2時間20分とかなりの長編ですが、余計なシーンが多く無いか?
ということです。

例えば樹木希林が悪徳商法に引っかかるというところは
丸々カットしても問題が無いですし
柄本明が大切な物について語る台詞は
いちいち台詞で言わなくても観客はわかるんじゃないかと。

あとあまりにも重苦しい上に貧乏くさい(失礼)ので
正直上映時間は苦痛以外の何者でもなかったです。

はい、なんだか悪口みたいになってしまいましたが
以前書いたように言いたいことはわかりますし
演技面は素晴らしかったので
映画としての完成度は高いと思います。
録音とカメラワーク、発色の技術面にも眼を見張る物がありました。

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ただ私は好きじゃないです。

おとうと

おとうと
■感想
山田洋次監督らしく手堅い出来です。
はっきりとした主張をせずに家族についての
判断は観客に委ねるという非常に日本的なホームドラマで
個人的には満足です。

ただ台詞まわしがやけに硬いのと
吉永小百合さんの演技のアップダウンがかなり激しく
鶴瓶師匠と蒼井優が好演だったせいもあって
余計に気になりました。

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告白
告白
■感想
この映画は以前さんざん書いたので割愛します。
私は大好きです。

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孤高のメス

孤高のメス
■感想
映画というよりは良質な2時間ドラマを観ている感覚です。

というのは本作にはあまりドラマがなくて
しかも堤真一が演じる主人公が
腕は超一流で正義漢あふれるプロフェッショナル
という完璧超人な設定なため
当時違法だった脳死肝移植を行うというクライマックスも
「どうせ成功すんだろ」という印象を与えられてしまって
盛り上がりに欠けた感があります。

ただ手術シーンは非常に迫力がありましたし
作り手の真摯な姿勢は伝わってきました。

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十三人の刺客

十三人の刺客
■感想
この映画も以前さんざん書いたので割愛します。
個人的には去年の邦画で一番好きです。

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■作品賞まとめ
繰り返し言いますが去年は近年稀に見る邦画の当たり年でした。
なので毎年日本アカデミー賞のノミネート作を見ると「あれっ!?」
という印象を与えられることが多かったのですが
今年はあまりそれを感じませんでした。

が、当たり年だった故に「もっと他にあったんじゃないの?」
とも思いました。

ちょっと思いついたのでそれは次のエントリーで書きます。

その他
監督賞は同じなので割愛。
主演男優賞
笑福亭鶴瓶 『おとうと
堤真一 『孤高のメス
◎妻夫木聡 『悪人
豊川悦司 『必死剣 鳥刺し』

最優秀は妻夫木くんでした。
ただ迫力不足感はやはり否めず。
この中から選ぶなら鶴瓶師匠以外ありえないと思っていたのですが…。
あの役は鶴瓶師匠以外には出来ないのではないかと。

主演女優賞
寺島しのぶ 『キャタピラー』
◎深津絵里 『悪人』
松たか子 『告白
薬師丸ひろ子 『今度は愛妻家』

モントリオールで賞を取ったので順当でしょうか。
ただ個人的にどうしても過大評価されている感が否めません。
この中であれば松たか子が選ばれるべきだと思います。

『キャタピラー』の寺島しのぶも
ベルリン国際映画祭で評価されました。
が、すいません未見なもので。

助演男優賞
石橋蓮司 『今度は愛妻家』
◎柄本明 『悪人』
岡田将生 『悪人』『告白』
吉川晃司 『必死剣 鳥刺し』

十三人の刺客』で極悪なバカ殿様を怪演した
ゴローちゃんがノミネートすら
されなかったことに驚きました。

あとこの中なら選ばれるのは岡田君じゃないかと。
『告白』の事態を悪化させるボンクラ熱血教師役と
『悪人』のバカボンボンの大学生役はどちらも素晴らしかったです。

柄本さんが上手いのはもう分かっているので
名前負けしてしまったのでしょうか。

助演女優賞
蒼井優 『おとうと
◎樹木希林 『悪人』
木村佳乃 『告白』
夏川結衣 『孤高のメス
満島ひかり 『悪人』


こちらも選ばれるのは満島ひかりではないかと。
ぶっ殺されても仕方ないと思わせる
性悪ビッチの演技は素晴らしいです。

『悪人』は樹木希林さんと柄本さんよりも
満島ひかりと岡田くんの方が映えてました。

樹木希林さんも柄本さんも上手いのはわかってるので
やはり名前負けした感は否めません。

■勝手にアカデミー賞
ちょっと自分の考えるところの最優秀賞を書きます。

作品賞
川の底からこんにちは

川の底からこんにちは
素晴らしい構成と演技。


監督賞
深川栄洋『半分の月がのぼる空

半分の月がのぼる空
手垢のついた話の見事な脚色ぶり。


脚本賞
吉田恵輔『さんかく

さんかく
オリジナル脚本だし、キャクターが最高に活きていたので。


主演男優賞
笑福亭鶴瓶『おとうと』
この役は鶴瓶師匠にしかできない。



主演女優賞
松たか子『告白』
『悪人』の深津さんと
川の底からこんにちは』の満島ひかりで悩みましたけど、
いい狂いっぷりでした。



助演男優賞
稲垣吾郎『十三人の刺客
凶悪なバカ殿様を怪演。
『告白』『悪人』で好演した岡田くんとも
迷いましたけど。



助演女優賞
満島ひかり『悪人』
こいつはぶっ殺されても仕方ないと思わせる
性悪女ぶりは見事でした。



撮影賞
李屏賓(リー・ピンビン)『ノルウェイの森』

映画は全く面白くなかったけど
撮影技術は抜きでていました。



照明賞
渡部嘉『十三人の刺客』
時代劇特有の「ゆらぎ」と
モノクロフィルムを思わせるような
陰影がきついライティングは見事でした。



録音賞
浦田和治『ノルウェイの森』
臨場感あふれるSE音。
繊細で粒の揃った非常に高度な録音でした。
映画は全く面白くなかったけど



編集賞
坂東直哉『半分の月がのぼる空
本編の叙述トリックを色味の面からも
サポートしていました。


はい、またえらい長文になりましたが
そういえば去年は邦画が当たり年だったなーと言う事で
ちょっと次のエントリーで昨年の邦画私的ベスト10を書いてみます。

関連エントリー
2010年公開映画 私的ベスト10
各映画雑誌ベスト10まとめ 映画評論家は必要か?

映画『ノルウェイの森』
2010年公開映画 私的ワースト10

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