家族を描いた映画

前回のエントリーで親子愛の映画を書いたので、今回は家族を描いた映画です。 
『わが谷は緑なりき』 1941(米)
我が谷は緑なりき
19世紀末のウェールズを舞台に
炭鉱で働くモーガン一家の姿を
末っ子であるヒューの視点から描いた感動的な作品です。

『駅馬車』等の西部劇で知られる名匠
ジョン・フォード監督ですが、
時代と共に変わり行く家族の姿を実に
叙情たっぷりに演出しています。

誰もが涙無くして見られない素晴らしい作品です。

アカデミー賞で作品賞など5部門を受賞。
ちなみに同年にはあの歴史的傑作『市民ケーン』が
ありましたがアカデミー会員はやっぱり保守的なんですね。

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ウォルター・ピジョン、モーリン・オハラ 他

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東京物語』 1953(日)

東京物語

小津安二郎監督作品の中でも最も有名な1本。

家族という共同体が実は幻想に
過ぎないのではないかという
問いかけをした画期的な映画として
海外(主に欧州)でも非常に高く評価されています。

決して楽しい映画ではありませんが
いい映画というのは何らかの感銘を与えてくれるものです。

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笠智衆、東山千栄子 他

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家族』 1970(日)

家族
総出で長崎の離島から北海道に移住する
一家のロードムービー。

以前こちらにも書きました。

ご当地映画 北海道編
http://undersiege.blog112.fc2.com/blog-entry-62.html

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普通の人々』 1980(米)

普通の人々
事故死した兄に対する罪悪感にさいなまれる
高校生の心の再生を描いた静かなヒューマンドラマです。

「息子の葬儀に行くところなのに、
お前が気にするのは私がどんな靴をはいているかなんだ!」
という台詞が非常に印象的でこの一言が
夫婦の価値観の違いを端的に表しています。

悩めるナイーブな青年役を演じた
ティモシー・ハットンが若干20歳で
アカデミー賞の助演男優賞を受賞。

夫婦間の軋轢と息子の愛に揺れる
父親役を演じたドナルド・サザーランド
も見事でした。

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ドナルド・サザーランド

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家族ゲーム』 1983(日)
家族ゲーム
いつも一緒にいるのにまるでお互いを
見ていない、そんなよくある機能不全に陥った
一家に破天荒な大学生が家庭教師としてやってくる。

という風に書くとよくある成長物語
のようですが、その実はシュールなコメディ
という非常に風変わりな作品です。

ロー・キーライトを多用した照明
BGMを完全に排した音作り
横一線に並ぶ奇妙な一家団欒風景が
本作のシュールさを演出面からがっちりサポートしています。

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『アメリカン・ビューティー』 1999(米)
アメリカン・ビューティー
現代アメリカの中流家庭が崩壊する姿を
描いたホームドラマです。

家庭崩壊という非常に深刻な話でありながら
どこと無く滑稽な描かれ方をしており
サム・メンデス監督の知的なユーモアが満載です。

同年のアカデミー賞の主要部門を
独占しました。

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アネット・ベニング、ケビン・スペイシー 他

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息子の部屋』 2001(伊)
息子の部屋
不慮の事故で突然長男を失った
一家がやがて悲劇を乗り越えて
再生するまでの姿を描いた
非常にシリアスで静かな映画です。

この映画を観た時
まだ管理人は高校生でしたが
悲劇に見舞われたときの人間の描き方が
あまりにもリアルで衝撃をうけ、軽くトラウマになりました。

決して見て楽しい映画ではないということを
最後に付け加えておきます。

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ナンニ・モレッティ、ラウラ・モランテ 他

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『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』 2001(日)
オトナ帝国
疲れた大人が涙したゼロ年代の傑作邦画です。
オトナ帝国の計画で幼児化してしまった
両親を必死に取り戻そうとするしんちゃんの姿と
ひろしが家族の素晴らしさを語る場面に
「ありもしなかった昭和ノスタルジーなんか
求めてないで、辛くても未来を生きようぜ」
という熱いメッセージを読み取りました。

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『リトル・ミス・サンシャイン』 2006(米)
リトル・ミス・サンシャイン
美少女コンテストに出場することになった
末娘を会場までおんぼろバスひいて
連れて行くことになる家族のロードムービーです。

ヘロイン中毒の極ワルじいさん
説得力ゼロの自己啓発セミナーを開いている
痛い人なお父さん
恋人に振られて自殺未遂を起こした
ゲイの教授のおじさん
パイロットになる目標のために
沈黙の誓いを守り通すお兄ちゃん
ぽっこり体系だけどアイドルを夢見る末娘
と必死にこの家族をまとめようとするお母さん。

このバラバラな家族が
バスがエンスト起こしたり、実はお兄ちゃんが色盲で
パイロットになれない事が発覚したり
おじいちゃんが死んだりといった
かなり重いハプニングに見舞われながら
家族としての絆を取り戻していきます。

演出にはインディー系の匂いが
プンプン漂っていますが
非常に良く出来た脚本によって
爽やかでかわいらしい作品になっています。

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トウキョウソナタ』 2008(日・香・蘭)
トウキョウソナタ
それぞれの秘密と苦悩を抱えて機能不全に陥った
家族の破壊と再生を描いた人間ドラマの秀作です。

家族の崩壊という話は結構作られてきた気がしますが
そこに不況やモラルの欠如といった現代的なセンスを
盛り込んできたところが印象的でした。

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『歩いても 歩いても』 2008(日)
歩いても歩いても
国内外で高く評価されている
是枝裕和の監督作です。

静かに淡々と日常の点描が続く映画で
まるで小津安二郎監督を始めとする
古き良き時代の日本のホームドラマを
是枝監督お得意のドキュメンタリーの手法を使って
現在に蘇らせたような、そんな味わい深い作品です。

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阿部寛、夏川結衣 他

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コメント

親子愛、家族愛とも見たい映画が山のようにあるので
どれに手をつけようか迷いますね
2011/ 05/ 25( 水) 06: 50: 37| URL| BlueNote# -[ 編集 ]
 
この題材の映画はいっぱいありますからねえ

> 親子愛、家族愛とも見たい映画が山のようにあるので
> どれに手をつけようか迷いますね
2011/ 05/ 27( 金) 01: 03: 22| URL| ランボー怒りのサービス残業# -[ 編集 ]
 
こんばんは。
自分のブログにもコメントありがとうございます。なのでこちらにコメントを。

確かに楽しい映画ではありませんが、自分は主人公に十分すぎるほどのシンパシーを感じましたよ。

個人的には「すごい人間に見えるけど、実は・・・」といった人間描写は大好きです。


わかりやすくまとめられていらしたので、とても参考になりました。ありがとうございます。

2011/ 06/ 02( 木) 22: 24: 41| URL| ヒナタカ# -[ 編集 ]
 
こんばんは。
うーん、最後まで集中して見られるかは
結構見る人のリテラシーが問われる気がしますね。

そういえば僕の隣に座ってた女性は超退屈そうでしたww
なんかこういうのって統計とってみたいですね。
共感しましたか?どうでしたかって?
> こんばんは。
> 自分のブログにもコメントありがとうございます。なのでこちらにコメントを。
>
> 確かに楽しい映画ではありませんが、自分は主人公に十分すぎるほどのシンパシーを感じましたよ。
>
> 個人的には「すごい人間に見えるけど、実は・・・」といった人間描写は大好きです。
>
>
> わかりやすくまとめられていらしたので、とても参考になりました。ありがとうございます。
2011/ 06/ 02( 木) 23: 28: 01| URL| ランボー怒りのサービス残業# -[ 編集 ]
 

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